![]() ケロシンベース燃料
专利摘要:
本発明は、ASTMD法86に従って測定して、初期沸点が130〜160℃の範囲であり、最終沸点が250〜300℃の範囲であり、かつASTM D法2425に従って測定して、芳香族化合物を15重量%未満含有し、脂肪族炭化水素を80重量%以上含有する(但し、該脂肪族炭化水素の20容量%以上はn−パラフィンであり、かつ25容量%以上はシクロパラフィンである)ケロシンベース燃料に関する。更に該ケロシンベース燃料の燃料組成物への使用、並びに該ケロシンベース燃料よりも高密度でエネルギー含有量も少ない石油系ケロシン燃料を含む燃料組成物のエネルギー密度を該石油誘導ケロシン燃料のエネルギー密度より高くするために、このような燃料組成物へのケロシンベース燃料の使用に関する。なし 公开号:JP2011514429A 申请号:JP2011500901 申请日:2009-03-17 公开日:2011-05-06 发明作者:アウガスティナス・ウィルヘルムス・マリア・ロース;ヴィジャイ・ナール;ジェイムス・ティモシィー・タルバート;ジョアンナ・マーガレット・バールドリー 申请人:シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイShell Internationale Research Maatschappij Besloten Vennootshap; IPC主号:C10L1-08
专利说明:
[0001] 本発明は新規なケロシンベース燃料、ケロジェン材料からの該燃料の製造方法、該燃料のブレンド成分としての使用、及び該燃料の動力ユニット、特にジェットエンジン及び(航空用)ディーゼルエンジンのような航空用エンジンへの使用に関する。] 背景技術 [0002] 発明の背景 油頁岩は、大量のケロジェン、即ち、炭化水素の固体混合物を含む微細粉堆積岩である。従来の石油資源の価格が上昇するのに従って、近年、油頁岩がエネルギー資源としてかなり注目されてきた。] [0003] 油頁岩は、動力発生及び加熱目的の低級燃料として、また化学材料及び建築材料業界で原材料として使用するため、従来から採掘されている。例えばUllman’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,18A巻,VCH Publishers,1991年,101−126頁に記載されるように、油頁岩を十分高温に加熱すると、いわゆる頁岩油及び燃焼性頁岩ガスが生成する。] [0004] 油頁岩中に埋もれたケロジェンから有用な材料を生産する他の方法は、例えばUS−A−2634961、US−A−2732195、US−A−2780450、US−A−2789805、US−A−2923535、US−A−4886118、US−A−2914309、US−A−4344483、US−A−4067390、US−A−4662439、US−A−4384613、US−A−2923535、US−A−4886118及びEP−A−1276959に記載されるように、掘削孔の(downhole)ヒーターを利用した現場転化法である。この方法は炭化水素を含有する地下地層を処理し、地層中に存在する炭化水素を熱分解して、地層から炭化水素流体を生産するというものである。] 発明が解決しようとする課題 [0005] 従来の頁岩油の改質ではケロシン燃料の沸点範囲を有する液体生成物が生産された。しかし、これらの生成物は熱安定性が低く、また煙点が低いため、燃料として限られた有用性しかないことが見出された。] 課題を解決するための手段 [0006] 発明の概要 油頁岩中のケロジェンの熱分解生成物は、熱安定性が高く、エネルギー含有量が多く、かつ密度が比較的低いケロシンベース燃料に転化できることが今回、見出された。] [0007] したがって、本発明は、ASTMD法86に従って測定して、初期沸点が130〜160℃の範囲であり、最終沸点が250〜300℃の範囲であり、かつASTM法D2425に従って測定して、芳香族化合物を15重量%未満含有し、脂肪族炭化水素を80重量%以上含有する(但し、該脂肪族炭化水素の20容量%以上はn−パラフィンであり、かつ25容量%以上はシクロパラフィンである)ケロシンベース燃料を提供する。] [0008] また本発明は、このようなケロシンベース燃料を0.1〜99.9容量%及び更に1種以上の添加剤を含む燃料組成物を提供する。 更に本発明は、燃料組成物の熱安定性を向上するため、このようなケロシンベース燃料を使用する方法、及びブレンド成分としてケロシンベース燃料を使用する方法を提供する。] [0009] 更に本発明は、ジェットエンジン又は圧縮点火(ディーゼル)エンジンにケロシンベース燃料を含む燃料組成物を導入する工程を含む、ジェットエンジン又は圧縮点火(ディーゼル)エンジン及び/又は前記エンジンの1つ以上を動力とする航空機の操作方法を提供する。] [0010] 詳細な説明 本出願に関連して、用語“脂肪族炭化水素”はパラフィン(n−及びイソ−パラフィン)並びにナフテン性化合物としても知られているシクロパラフィンを含む。ここで用語:ナフテン性芳香族化合物は、アルキルベンゼン、及びアルキル側鎖を有する高級環付き芳香族環系を表す。モノ芳香族化合物は1個の芳香族環構造を有する化合物であり、ジ芳香族化合物は2個の芳香族環構造を有し、またトリ芳香族化合物は3個の芳香族環構造を有する。ここで使用される用語“ベース燃料”はそのまま、又は添加剤を添加して(additized)、或いはブレンド成分として使用できる。] [0011] 本発明のケロシンベース燃料は、鉱物原油誘導水素化処理ケロシンベース燃料に比べて、非常に高い熱安定性を有することが意外にも見出された。この安定性は、ジェット燃料熱酸化試験(JFTOT:ASTMD法3241により測定される)で示すように、特に高温、例えば340℃より高い温度である。ジェット燃料熱酸化試験は、ガスタービン燃料が燃料システム内で分解生成物を付着させる傾向を格付けする(rating)方法を含む。] [0012] 本発明のケロシンベース燃料は、標準酸化防止剤として約20mg/LのIonox 75を含有する場合、260℃で2.5時間のASTMD3241(JFTOT法を表す)において合格等級(passing rating)を有することが見出された。更に、260℃での標準JFTOT試験を超える該燃料の熱安定性能を定量するため、試験を行った。本発明のケロシンベース燃料は、300℃、320℃、340℃、360℃、及び更には360℃を超える温度で、2.5時間のASTM D3241(JFTOT法を表す)において合格等級を有することが見出された。合格等級は、管等級3未満及びフィルター通過による圧力降下25mmHg未満に相当する。JFTOTの最高合格温度は、通常、“JFTOT区切り点(breakpoint)”と呼ばれる。本発明ケロシンベース燃料のJFTOT区切り点は、標準酸化防止剤として約20mg/LのIonox 75を含有する場合、340℃より高く、360℃より高く、更には370℃よりも高いことが見出された。] [0013] 更に本発明は、燃料組成物の熱安定性を向上するため、本発明のケロシンベース燃料を使用する方法も提供する。 本発明のケロシンベース燃料は、好ましくは非常に少量の芳香族化合物を含有する。芳香族化合物はモノ芳香族化合物を好ましくは5重量%以下含有する。更に芳香族化合物はジ芳香族化合物を、好ましくは0.1重量%未満含有する。本発明のケロシンベース燃料において、モノ芳香族化合物とジ芳香族化合物との比は、ASTMD法6379で測定して、好ましくは9.0を超える。] [0014] ケロシンベース燃料はトリ−又はこれより高級なポリ芳香族化合物を、好ましくは0.001重量%未満含有する。 したがって、芳香族化合物は大部分、モノ芳香族化合物で構成されることが好ましい。これら化合物の大部分は、ナフテン性モノ芳香族化合物としても知られるアルキルベンゼンである。したがって、芳香族化合物の50%を超えるものはナフテン性芳香族化合物である。] [0015] US−A−2006/0138022で説明されるように、ジェットA及びジェット A−1についての15℃での許容密度範囲は、775〜840kg/m3の範囲(ASTMD1655で測定)に亘る。低密度は、通常、容量圧縮型航空機の飛行距離範囲を低下させると考えられる。例えば、単にn−パラフィン又はイソパラフィンを含むフィッシャー・トロプシュ誘導ケロシン燃料は、通常、密度が非常に低く、最低要求外の低密度と組合わされる。このような燃料のエネルギー含有容量は少なすぎると考えてよい。本発明の燃料は、比較的低密度で驚くほど多量のエネルギー含有量を有し、これによりフィッシャー・トロプシュ誘導ケロシン燃料による上記問題を解消することが見出された。したがって、他のケロシンベース燃料、例えば密度が(許容できないほど)高い、及び/又はエネルギー含有量が比較的少ないケロシンベース燃料とブレンドするのに使用できる。] [0016] したがって、本発明は本発明のケロシンベース燃料をブレンド成分として使用する方法も提供する。このケロシンベース燃料は、例えば該ケロシンベース燃料よりも高密度でエネルギー含有量も少ない石油系(based)ケロシン燃料を含む燃料組成物のエネルギー密度を該石油誘導ケロシン燃料のエネルギー密度より高くするために、このような燃料組成物に希釈剤として使用できる。] [0017] 本発明のケロシンベース燃料のASTMD1655による15℃での密度は、好ましくは少なくとも0.770〜約0.840g/cm3である。本発明の燃料の15℃での相対密度は、好ましくは約0.775〜0.810g/cm3、更に好ましくは約0.780〜0.805g/cm3、最も好ましくは約0.785〜0.800g/cm3である。] [0018] したがって、本発明ケロシンベース燃料の15℃での密度は、ASTMD4502に従って測定して、好ましくは775〜810kg/m3である。この15℃での密度はASTM D4502に従って測定して、更に好ましくは805kg/m3未満、なお更に好ましくは801kg/m3未満、なお更に好ましくは799kg/m3未満、最も好ましくは795kg/m3未満である。] [0019] 本発明のケロシンベース燃料は、軽質燃料成分として使用でき、これにより容量が拘束されない航空機に該燃料の高いエネルギー含有量を利用できる。こうして、同じ重さの燃料で一層長い飛行距離範囲が得られるか、或いは燃料の重さに関連する通常の航空機に必要な強度を低減できる。後者の場合は、更に重量の節減が可能で、これにより飛行距離範囲を更に延ばすことができる。] [0020] 本発明のケロシンベース燃料は、燃焼の近熱(near heat)がASTMD法4809に従って測定して、好ましくは43.0MJ/kg以上、更に好ましくは43.1MJ/kg以上、なお更に好ましくは43.2MJ/kg以上である。 本発明のケロシンベース燃料は、オレフィンを、ASTM法D1319に従って測定して、好ましくは2重量%未満、更に好ましくは1.8重量%未満、なお更に好ましくは1.7重量%未満含有する。] [0021] 本発明ケロシンベース燃料の凍結点は、ASTMD法2328に従って測定して、好ましくは−40℃未満、更に好ましくは−45℃未満、再び更に好ましくは−50℃未満、なお更に好ましくは−55℃未満である。] [0022] 本発明のケロシンベース燃料は、パラフィン含有量が多いため、優れた燃焼特性を有する。これらの特性には、圧縮点火エンジン用の輸送燃料として採用した場合、良好な特性が含まれる。したがって、このケロシンベース燃料のセタン指数(ASTMD976)は、40を超え、好ましくは41を超え、更に好ましくは43を超え、なお更に好ましくは45を超え、再び更に好ましくは48を超え、最も好ましくは50を超えることが好ましい。] [0023] 本発明のケロシンベース燃料は、キャンプストーブ、チェーンソー、発電機等のような炭化水素燃料動力源設備に使用されるブレンド素材の一部として使用してもよい。本発明の燃料は、種々の炭化水素燃料動力源機械に使用してよい。更に引火点が高く、低密度でエネルギー含有量が多いことから、本発明のケロシンベース燃料はディーゼルエンジンにも好適に使用でき、こうして燃料の利用性を向上できる。これらの利点は、普通の自動車やオフロード用のディーゼル燃料にも有用である可能性がある。本発明のケロシンベース燃料は、所望特性に依存して、高度に芳香性の慣用の石油燃料又は高度にパラフィン性のフィッシャー・トロプシュ誘導燃料とブレンドできる。] [0024] 本発明燃料の燃焼特性には、25mmを超える煙点が含まれてよい。このケロシンベース燃料は煙点が、ASTMD法1322で測定して、25mmを超え、引火点が、ASTM D法93に従って測定して、40℃を超えることが好ましい。煙点は、ASTM D法1322に従って測定して、好ましくは30mmを超え、更に好ましくは35mmを超え、再び好ましくは35mmを超え、なお更に好ましくは38mmを超える。] [0025] 家庭用の暖房、照明及び調理に高度パラフィン性ケロシンベース燃料を使用すると、NOx及び煤の放出を極めて少なくできる一方、芳香性が低く、しかもポリ芳香族化合物が存在しないことから、例えば通常、日本で採用されているファンヒーターを安全に取扱うことができる。 このケロシンベース燃料は、火炎検出器を備えた、蒸発器バーナーや圧力噴射バーナーのような家庭用暖房器具(appliance)にも理想的に採用される。] [0026] 火炎検出器は、火炎の絶え間のない存在をモニターして、安全性の尺度として作用する。現在、使用されている火炎検出器の多くは、光学的測定(例えば光電池)に基づくもので、特定波長の光、特に鉱油誘導燃料の火炎により黄色及び/又は赤色可視光スペクトル中に放出された光で信号を検出する。ケロシンベース燃料は、フィッシャー・トロプシュ誘導暖房用燃料について述べたように、燃料を再配合する必要なく、このような家庭用暖房器具に使用できる。] [0027] 本発明のケロシンベース燃料は更に硫黄を、好ましくは15ppm以下、更に好ましくは10ppm未満、再び更に好ましくは5ppm未満、最も好ましくは3ppmw未満含有する。本発明のケロシンベース燃料は更に窒素を、好ましくは10ppm以下、更に好ましくは8ppm未満、なお更に好ましくは5ppm未満含有する。] [0028] 本発明ケロシンベース燃料の源泉は、特定の原油、砂又は同様な生成物のような他の炭化水素生成物も可能であるが、本発明のケロシンベース燃料成分は、油頁岩のケロジェンから誘導されることが好ましい。更に好ましくは本発明のケロシンベース燃料成分は、ケロジェンの現場転化による熱分解生成物から誘導され、その結果、全範囲の頁岩油に比べて、平均分子量が低く、オレフィン含有量が少なくなるかも知れない。ここで、用語“熱分解生成物”とは、炭化水素の実質的に熱分解中に生成した流体をいう。ここで使用した“熱分解帯域”とは、反応し、又は反応しながら熱分解生成物を形成する或る容積の炭化水素含有地層をいう。この熱分解生成物は、ケロジェン含有地層中で熱を発生し、分解生成物を生成する現場プロセスで得られても、或いはケロジェン材料の表面乾留で得られてもよい。熱分解生成物は、ケロシンの沸点範囲を有する生成物を得るため、更に転化を必要とする少量の高分子量成分を含有するので、熱分解生成物は現場プロセスで得ることが好ましい。別の利点は、現場プロセスによる熱分解生成物の組成が出発材料として一層よく適合させることである。ケロシンベース燃料は、カルシウム、マグネシウム及びマンガン塩又は化合物のような1種以上の金属化合物、及びホウ素含有化合物を含有してよい。カルシウム、マグネシウム及びマンガン化合物は、20〜40ppbw(重量ppb)の量、存在してよく、一方、ホウ素化合物は50〜500ppbwの量、存在してよい。これら化合物が存在すると、或る種の特性、例えば安定性に関連する特性を向上できる。] [0029] このような方法の一例は、EP−A−1276959に開示された方法である。この方法では、本発明方法で使用される熱注入坑井及び炭化水素流体生産坑井のシステム、及び現場転化法及びシステムにより得られる、オレフィン含有量が少なく(例えば<10重量%)、平均炭素数が低い(例えば<35)分解生成物が若干詳細に記載されている。] [0030] ケロシン製品は、例えば熱分解生成物の精留、次いで水素化処理により得られる。 水素化処理は、例えばGB−A−2077289及びEP−A−0147873に記載されるように、沸点範囲を調節するための水素化分解、及び水素化異性化を含むことができる。後者は、分岐パラフィンの割合を高めて、ベース燃料の低温流動特性を向上できる。] [0031] 他の後合成処理、例えば重合、アルキル化、蒸留、分解−脱カルボキシル化異性化及び水素化改質も例えばWO/2007111642に開示されるように、特性の改変に採用してもよい。] [0032] 本発明では、ケロシンベース燃料は、パラフィン性成分を好適には60重量%以上、好ましくは65重量%以上、更に好ましくは68重量%以上、最も好ましくは69重量%以上含有してよい。これらのうち、好ましくは40重量%以上はナフテン性、即ち、環状パラフィン性成分であり、残部は好ましくはノルマルパラフィン及びイソパラフィンで構成される。] [0033] 更に本発明は、ケロシンベース燃料を0.1〜99.9容量%及び更に1種以上の添加剤を含む燃料組成物も提供する。他のベース燃料も存在してよい。ケロシンベース燃料は、燃料組成物中に更に好ましくは0.1〜81容量%又は5〜99.9容量%、最も好ましくは30〜65容量%の量で存在する。更に本発明は、石油系ケロシン燃料、フィッシャー・トロプシュ誘導ケロシン燃料又は他のベース燃料を含む燃料組成物に本発明のケロシンベース燃料を使用する方法を提供する。この燃料組成物は、本発明のケロシンベース燃料を5容量%以上、好ましくは10容量%以上、更に好ましくは25容量%以上含有してよい。このケロシンベース燃料は、ケロシン燃料に単独のベース燃料としても使用できる。] [0034] ケロシンベース燃料(又はその大部分、例えば95重量%以上)の成分は、ケロシン燃料の沸点範囲、即ち、130〜300℃の沸点範囲を有する。ケロシンベース燃料の90容量%蒸留温度(T90)は180〜220℃、好ましくは180〜200℃の範囲が好ましい。] [0035] 本発明に関連して、燃料組成物に燃料成分を“使用する”とは、都合良くは燃料組成物をエンジンに導入する前に、燃料成分を、通常、1種以上の他の燃料成分とのブレンド(即ち、物理的混合物)として、燃料組成物に燃料成分を導入することを意味する。本発明で得られる燃料組成物は、ジェットエンジン又は航空用ディーゼルエンジンのような航空用エンジンや、その他の好適な動力源にも使用できる。 各ベース燃料自体は、2種以上の異なる燃料成分を含有してよい、及び/又は後述するように添加剤を添加してよい。] [0036] 更にまた本発明は、ジェットエンジン又は圧縮点火(ディーゼル)エンジンに本発明のケロシンベース燃料を含む燃料組成物を導入する工程を含む、ジェットエンジン又は圧縮点火(ディーゼル)エンジン及び/又は前記エンジンの1つ以上を動力とする航空機の操作方法を提供する。] [0037] 更にまた本発明は、石油誘導ケロシン燃料を本発明のケロシンベース燃料成分とブレンドする工程を含む燃料組成物の製造方法を提供する。本発明のケロシンベース燃料は、オレフィンを好ましくは2重量%未満(ASTMD1319)、更に好ましくは1.8重量%未満含有する。] [0038] 更に本発明は、ジェットエンジン又は圧縮点火(ディーゼル)エンジンに本発明の燃料組成物を導入する工程を含む、ジェットエンジン又は圧縮点火(ディーゼル)エンジン及び/又は前記エンジンの1つ以上を動力とする航空機の操作方法を提供する。] [0039] なお更に本発明は石油誘導ケロシン燃料を前記ケロシンベース燃料とブレンドする工程を含む燃料組成物の製造方法を提供する。] [0040] このケロシンベース燃料の−20℃での動粘度(ASTMD445)は、好ましくは1.2〜8.0mm2/sである。 ナフテン性パラフィンと、ノルマルパラフィン及びイソパラフィンとの重量比は前述の範囲が好ましい。この比の実測値(actual value)は、ケロジェンからケロシン、又は現場合成原油(crude)を製造するのに使用される水素化転化法により一部、測定できる。] [0041] ケロシンベース燃料の芳香族含有量は、ASTMD4629により測定して、好ましくは25重量%未満、更に好ましくは20重量%未満、更に好ましくは15重量%未満、なお更に好ましくは10重量%未満、更に好ましくは9重量%未満である。] [0042] 本発明ケロシン成分の−20℃での動粘度は、1.2〜6mm2/s、好ましくは2〜5mm2/s、更に好ましくは2〜3.5mm2/sで、硫黄含有量20ppmw(100万重量部当たり重量部)未満、好ましくは5ppmw以下であることが好ましい。] [0043] このケロシン燃料は、硫黄を好ましくは3000ppmw以下、更に好ましくは2000ppmw以下、1000ppmw以下、又は500ppmw以下含有する。] [0044] ケロシン燃料自体は、添加剤を含有しても含有しなくてもよい。例えば製油所で、或いは燃料分配の後の段階で添加剤を含有する場合、例えば帯電防止剤(例えばSTADISTM450(Octelから)、酸化防止剤(例えば置換t−ブチルフェノール)、金属奪活剤(例えばN,N’−ジサリチリデン1,2−プロパンジアミン)、燃料システム着氷改良剤(ice improver)(例えばジエチレングリコールモノメチルエーテル)、腐食防止剤/潤滑性改良剤(例えばAPOLLOTM PRI19(Apolloから)、DCI4A(Octelから)、NALCOTM 5430(Nalcoから))、又は熱安定性改良剤(例えばAPA 101TM、(シェルから))(以上は国際民間及び/又は軍用ジェット燃料規格で承認されている)から選ばれた1種以上の添加剤を少量含有してよい。] [0045] 特記しない限り、このような各添加成分の(有効物質)濃度は国際ジェット燃料規格で必要とされるか、許容されている量である。 本明細書では、成分の量(濃度、容量%、ppmw、重量%)は有効物質の量、即ち、揮発性溶剤/希釈剤を除いた有効物質の量である。] [0046] 本発明は燃料組成物をジェットエンジン、直接噴射ディーゼルエンジン、例えばロータリーポンプ、インラインポンプ、ユニットポンプ、電子ユニット噴射器又はコモンレール式、或いは間接噴射ディーゼルエンジンに使用するか、或いは使用を意図する場合、有利に利用できる。この組成物は、ロータリーポンプ型エンジンや、その他、燃料噴射器及び/又は低圧パイロット噴射システムの機械的作動によるディーゼルエンジンに特に価値があるかも知れない。この燃料組成物は、重質及び/又は軽質ディーゼルエンジン用に好適かも知れない。] [0047] 本発明を実施例により説明する。 ケロシンベース燃料の実施例1及び比較例1は、承認済みジェット燃料用酸化防止剤としてIonox 75(RDE/A/609)を約20mg/L含む。] [0048] ] [0049] ジェット燃料規格で認可されたASTM法を用いて測定した、実施例1のケロシンベース燃料及び比較例Aの石油誘導燃料の重要な特性を、それぞれ表2及び表3に示す。] [0050] 実施例1のケロシンベース燃料は、比較例Aの石油誘導燃料(ジェットA−1)の場合の更に一般的な沸点範囲130〜260℃に比べて広い留分のケロシン(C7〜C20の範囲に亘る)である。] [0051] このケロシンベース燃料は高度にパラフィン性(85%を超えるパラフィン)で、またナフテン類(シクロパラフィン)は30重量%を超え、残部はノルマルパラフィン及びイソパラフィン、並びに約4%のモノ芳香族化合物である。組成物はWO2007/071634に開示された方法に従って測定した。] [0052] ] [0053] ケロシンベース燃料について多数の一般的試験を行い、表面乾留後、精製した油頁岩ケロシン生成物と比較した(表3参照)。] [0054] ] [0055] ] [0056] ] [0057] 以下の試験(表4)は本発明ケロシンベース燃料の熱安定性を示す。このような熱安定性は比較例Aの原油誘導ジェット燃料A1では達成されなかった。第一の試験は、この効果を調べるための酸素フラスコ試験である。] [0058] ] 実施例 [0059] 以上の実施例は、本発明ケロシンベース燃料の強力な熱安定性能と共に、多量のエネルギー含有量で密度が低い等の他の有利な特性も示している。] [0060] US−A−2634961 US−A−2732195 US−A−2780450 US−A−2789805 US−A−2923535 US−A−4886118 US−A−2914309 US−A−4344483 US−A−4067390 US−A−4662439 US−A−4384613 US−A−2923535 US−A−4886118 EP−A−1276959 US−A−2006/0138022 EP−A−1276959 GB−A−2077289 EP−A−0147873 WO/2007111642 WO2007/071634] 先行技術 [0061] Ullman’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,18A巻,VCH Publishers,1991年,101−126頁]
权利要求:
請求項1 ASTMD法86に従って測定して、初期沸点が130〜160℃の範囲であり、最終沸点が250〜300℃の範囲であり、かつASTMD法2425に従って測定して、芳香族化合物を15重量%未満含有し、脂肪族炭化水素を80重量%以上含有する(但し、該脂肪族炭化水素の20容量%以上はn−パラフィンであり、かつ25容量%以上はシクロパラフィンである)ケロシンベース燃料。 請求項2 前記芳香族化合物がモノ芳香族化合物及びジ芳香族化合物を含有すると共に、モノ芳香族化合物とジ芳香族化合物との比が、ASTMD法6379で測定して、9.0を超える請求項1に記載のケロシンベース燃料。 請求項3 前記芳香族化合物の50%を超える量がナフテン性芳香族化合物である請求項1又は2に記載のケロシンベース燃料。 請求項4 15℃での密度が、ASTMD法4502に従って測定して775〜801kg/m3である請求項1〜3のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料。 請求項5 ASTMD法4809に従って測定した燃焼の近熱が43.0MJ/kgを超える請求項1〜4のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料。 請求項6 ASTMD法1319に従って測定して、オレフィンを2重量%未満含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料。 請求項7 ASTMD法2328に従って測定した凍結点が−40℃未満である請求項1〜6のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料。 請求項8 ASTMD法1322に従って測定した煙点が25mmを超え、またASTMD法93に従って測定した引火点が40℃を超える請求項1〜7のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料。 請求項9 硫黄含有量が10ppm以下であり、窒素含有量が10ppm以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料。 請求項10 ケロシンベース燃料が油頁岩のケロジェンから誘導される請求項1〜9のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料。 請求項11 前記ケロシンベース燃料がケロジェンの現場転化の熱分解生成物から誘導される請求項10に記載のケロシンベース燃料。 請求項12 請求項1〜9のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料0.1〜99.9容量%及び更に添加剤を含む燃料組成物。 請求項13 燃料組成物の熱安定性を向上するため、請求項1〜9のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料を使用する方法。 請求項14 ブレンド成分として請求項1〜9のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料を使用する方法。 請求項15 ジェットエンジン又は圧縮点火(ディーゼル)エンジンに請求項1〜9のいずれか1項に記載のケロシンベース燃料を含む燃料組成物を導入する工程を含む、ジェットエンジン又は圧縮点火(ディーゼル)エンジン及び/又は前記エンジンの1つ以上を動力とする飛行機の操作方法。
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